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2019.07.23

課税所得を減らせば、税金が安くなる! 15種類の所得控除まとめ

“控除”。何かと耳にする事の多いワードですが、どのような種類があるか知っていますか? 控除についてよく知らないと、払う必要のない税金まで納めることに…。今回は、毎年納める税金にも大きく影響する控除について、あらためて整理していきます。

========目次========
所得税と控除
雑損控除
医療費控除
社会保険料控除
小規模企業共済等掛金控除
生命保険料控除
地震保険料控除
寄附金控除
障害者控除
寡婦(寡夫)控除
勤労学生控除
配偶者控除
配偶者特別控除
扶養控除
基礎控除
青色申告特別控除
最後に
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所得税と控除

所得に対して税金を支払う、所得税。

所得税の納税額は、収入全ての金額に合わせて決まるわけではなく、「課税所得がいくらか」によって決まります。

課税所得とは、自分の全ての収入から必要経費を差し引き、さらに所得控除の金額を差し引いたものを指します。

業務上発生した経費をきちんと管理することはもちろん大切。ですがそれだけでなく、自分に該当する所得控除をきちんと把握しておくことが、少しでも税負担を抑えるためのポイントなのです。

 

所得控除とは、所得税額を計算するときに各納税者の個人的事情を加味するための制度で、全部で15種類あります。

どういった控除があるのか、次から一つずつ見ていきましょう。

雑損控除

震災や風水害等の自然災害、火災等の人為的災害、害虫等の生物災害、盗難、横領によって損害を受けた場合に受けられる控除。次のいずれか多い方の金額だけ、雑損控除を受けられます。

詐欺や恐喝による損害は対象外のため注意してください。

医療費控除

自分自身、または生計を共にしている配偶者や親族のために医療費を支払った場合、その医療費が一定額を超えるときに受けられる控除。医療費控除を受けられる金額は、次の通りです。

なお医療費控除は、平成29年分の確定申告から領収書の提出が不要になりましたが、領収書自体は5年間保管しておく必要があります。また領収書の代わりに「医療費控除の明細書」の添付が必要です。

社会保険料控除

自分自身、または生計を共にしている配偶者や親族のために社会保険料を支払った場合に受けられる控除。

実際に支払った社会保険料の金額(会社員の場合は給与から天引きされた金額の全額)を控除することができ、国民健康保険や国民年金(会社員の場合は健康保険、厚生年金、雇用保険等)等が対象となります。

小規模企業共済等掛金控除

小規模企業共済の掛金、個人型確定拠出年金(iDeCo)の掛金、心身障害者扶養共済の掛金を支払った場合に受けられる控除。

支払った掛金の全額を控除することが可能です。

 

小規模企業共済には前納制度がありますが、あくまで12月31日までに支払い終えた掛金のみがその年の控除対象となるので、もし払い終えていない分がある場合には、翌年以降の控除対象となります。

生命保険料控除

生命保険料、介護医療保険料、個人年金保険料を支払った場合に受けられる控除。

平成24年1月1日以降に契約した「新契約」の保険の場合と、平成23年12月31日以前に契約等した「旧契約」の保険の場合とで控除の対象や限度額が異なります。

たとえば、新生命保険料を年間6万円、介護医療保険料を年間2.4万円円支払っている場合、

 

 (6万円×25%+2万円)+(2.4万円×50%+1万円)

=3.5万円+2.2万円

=5.7万円

 

となり、5.7万円の控除を受けられることになります。

 

保険期間が5年未満の生命保険等の中には、控除対象とならないものもあるので注意しましょう。

地震保険料控除

地震保険料を支払った場合に受けられる控除。地震保険料控除を受けられる金額は、次の通りです。

寄附金控除

国や地方公共団体、特定公益増進法人等へ「特定寄附金」と言われる寄附をした場合に受けられる控除。

話題のふるさと納税は、地方公共団体への特定寄附金に当たります。

障害者控除

自分自身、または生計を共にしている配偶者や扶養親族が所得税法上の障害者に当てはまる場合に受けられる控除。

16歳未満の扶養親族は扶養控除が適用されませんが、16歳未満の扶養親族が障害者に当てはまる場合は、障害者控除を適用することができます。

 

対象となる方は、法律や特定の施設・機関の判定によって、障害者、特別障害者、同居特別障害者の3種別に分けられます。

障害者の場合1人あたり27万円、特別障害者の場合1人あたり40万円、同居特別障害者の場合1人あたり75万円の控除を受けることが可能です。

寡婦(寡夫)控除

自分自身の配偶者と死別、または離婚後再婚をしていない状態(女性は寡婦、男性は寡夫)で、扶養親族または生計を共にしている子がいる場合に受けられる控除。

 

通常27万円の控除が受けられますが、寡婦で扶養親族がいて、かつ合計所得金額が500万円以下(=特別の寡婦)の場合は控除額が35万円になります。

勤労学生控除

自分自身が勤労学生である場合に受けられる控除。

勤労学生とは、次の3つ全てに当てはまる人のことを言います。

 

①給与所得等、勤労による所得があること

②合計所得金額が65万円以下、かつ①の勤労に基づく所得以外の所得が10万円以下であること

③特定の学校(小中高等学校、大学、高専、専修学校、職業訓練等)の学生、生徒であること

 

勤労学生控除では、27万円の控除を受けることができます。

配偶者控除

自分自身に所得税法上の控除対象配偶者がいる場合に受けられる控除。

控除対象配偶者とは、次の4つ全てに当てはまる人を言います。

 

①民法規定による配偶者であること(内縁関係は対象外)

②自分自身と生計を共にしていること

③年間の合計所得金額が38万円以下(給与所得のみの場合は103万円以下)であること

④青色申告者である自分から事業専従者である配偶者に給与の支払をしていない、または白色申告者である自分の事業専従者でないこと

 

配偶者控除の金額は、自分自身の合計所得金額と控除対象配偶者の年齢により異なります。

なお平成30年分以降は、自分自身の合計所得金額が1,000万円を超える場合、配偶者控除を受けることができなくなりました。

配偶者特別控除

自分自身の配偶者に38万円を超える所得があることによって配偶者控除の適用が受けられない場合でも、配偶者の所得金額に応じて受けられる控除。

配偶者特別控除を受けるためには、次の条件を満たすことが必要となります。

 

①自分自身の合計所得金額が1,000万円以下であること

②配偶者が、次の全てに当てはまること

 ・民法規定による配偶者であること(内縁関係は対象外)

 ・自分自身と生計を共にしていること

 ・年間の合計所得金額が38万円超、123万円以下であること

 ・青色申告者である自分から事業専従者である配偶者に給与の支払をしていない、または白色申告者である自分の事業専従者でないこと

 

配偶者特別控除の金額は、自分自身の合計所得金額および配偶者の合計所得金額により異なります。

なお配偶者特別控除は、夫婦の間で互いに受けることはできないので注意しましょう。

扶養控除

自分自身に所得税法上の扶養親族となる人がいるうち、その人が16歳以上の場合に受けられる控除。

扶養親族とは、次の4つ全てに当てはまる人のことを言います。

 

①配偶者以外の親族、または里子や市町村長から養護を委託された老人であること

②自分自身と生計を共にしていること

③年間の合計所得金額が38万円以下(給与所得のみの場合は103万円以下)であること

④青色申告者である自分から事業専従者である配偶者に給与の支払をしていない、または白色申告者である自分の事業専従者でないこと

 

扶養控除額の金額は、扶養親族の年齢や同居の有無等により異なります。

基礎控除

確定申告や年末調整において所得税額の計算をする際、総所得金額から差し引くことのできる控除。

基礎控除を受けるための条件はなく、所得税を支払う必要のある人なら誰でも一律に38万円が適用されます。

青色申告特別控除

確定申告を青色申告で行う場合に受けられる控除。

最高65万円または10万円の控除が受けられますが、次の3つ全てを満たしている必要があります。

 

①不動産所得又は事業所得を生ずべき事業を営んでいること。

②所得に係る取引を複式簿記で記帳していること

③②の記帳に基づいて作成した貸借対照表および損益計算書を確定申告書に添付し、この控除を受ける金額を記載して提出すること

 

不動産所得または事業所得の合計金額が65万円より少ない場合は、その合計金額が控除の限度になります。

また不動産所得の金額と事業所得両方の所得がある場合には、不動産所得の金額から順次控除されます。

最後に

所得税にかかる控除の種類はたくさんあるので、頭を抱えてしまうフリーランスの方も多いと思います。ですが、「控除を受けられる」=「課税所得を減らせる」ということ。自分に該当する控除について、確定申告前に焦るよりも、今から再確認しておいてはいかがでしょうか。